Jun 19, 2010

シャンデリアは、手入れが重要

シャンデリアは、常にキラキラと輝いていてほしいものだが、このシャンデリア掃除も大変です。前の仕事でそれは美しいシャンデリアが飾られていましたが、空気の流れの関係で放置すると、すぐに曇ってしまいました。これでクリーニングを開始します。部品を一つ一つ外しクリーナーで磨き、元のように再構築がと。これを延々と続く。話をするとごくごく簡単なんですね。てみてください。
シャンデリアといえば高級な感じがするが、近くで見ると、小さな電球一つ一つの集まりであり、並んでも比較的単調だ。彼らは良いことですが、電球自体は高級感は伴わないので、期待すると失望する。そのような細かい構造が気にならないくらい遠くから見て最初の見所があるのだ。考えると、我が家の天井にはシャンデリアを見つけるには低すぎることである。
 英エコノミスト誌のWebサイトで面白いディベートをやっている。テーマは統一通貨ユーロ。ギリシャやアイルランド、ポルトガルといった国が債務危機に陥る中で、もうユーロを維持するメリットはないのではないか、という議論だ。ユーロ解体に賛成する人々と反対する人々に分かれての議論は、ユーロの将来がどうなるのかということだけでなく、日本の円をどう考えればいいのかという点にも、参考になりそうだ。今回は、ユーロ解体賛成論者の意見を紹介する。

【藤田正美の時事日想:ユーロが患う3つの病と、3つの処方せん】

●ユーロがもたらす弊害

 ユーロ解体を主張するのは、やはりというべきか、ドイツのマンハイム大学ハンス・オラフ・ヘンケル教授だ。ヘンケル教授はIBMドイツ社長、IBMヨーロッパのCEO(最高経営責任者)などを歴任。ドイツの経済界のリーダーの1人である。

 当初はユーロを支持していたヘンケル教授は、そのことについて「生涯で最大の誤りだった」と述べている。その理由はいくつかある。長くなるが、ヘルケル教授の論点を紹介する。

 第1に、政治家はマーストリヒト条約に書いてあるあらゆる約束を破った。政治的な理由でギリシャをEUに加盟させたばかりでなく、加盟国は毎年の財政赤字をGNPの3%以内に抑えることという基本的原則を何度も無視している。本来ならこうした場合に適用されるはずの罰則も適用されたことはない。それに加えて、ギリシャ支援パッケージを決めた結果、本来の「支援しないというルール」はどこかにいってしまった。

 第2に、万人向けのサイズというのは結局、誰にも合わないサイズであることがはっきりした。統一通貨ユーロそのものがいま政治家が解決しようとしているさまざまな問題を引き起こしている。ドイツの非常に安い金利水準で借りることができたことで、ギリシャ政府は巨額の累積債務を抱えてしまった。スペインの中央銀行は、金利を引き上げることができず、不動産バブルが進行するのをただ見ていることしかできなかった。自国の通貨を切り下げるという手段がないために、欧州の南の諸国は、競争力を失ったのである。

 第3に、統一通貨ユーロは、欧州に団結よりも対立をもたらすことが多くなった。アテネの学生やリスボンの失業者、マドリッドのデモ隊は、それぞれの国の緊縮政策に不平を言うだけでなく、ドイツのメルケル首相に抗議しているのである。さらにユーロは、ユーロ圏の国とそれ以外の国の間の溝も深めている。ブルガリアやルーマニアはもちろんユーロ圏に加盟してドイツの「保証」を受けたいだろうが、英国やスウェーデンがユーロに加盟したいと考えることなどあるだろうか。

 ギリシャやアイルランド、ポルトガルの債務危機が発生し、政治家が一時しのぎの対策を講じているあいだに、ユーロははっきりした3つの問題を抱えるにいたった。

(1)金融危機の結果、多くの銀行が不安定な状況になっていること。

(2)ユーロが高くなりすぎたことで南欧州諸国、フランスやベルギーなどの競争力が落ちてきた。

(3)ユーロ圏の国の中に巨額の債務を抱える国がでてきた。

 この3つの病気を同時に抱える患者を治療するのは難しい。簡単に対処できるかのようにいうのはミスリーディングである。しかし何も手がないというのも無責任なので、いくつかのオプションを示す。

プランA

 「どんな代償を支払ってもユーロを守る」と欧州委員会のバローゾ委員長は語ったが、その後にこう付け加えてもよかったかもしれない。「ただし支払うのはドイツ、オランダ、フィンランドだが」。しかしこの結果は、加盟国すべてにとって有害である。さまざまな支援パッケージは、ユーロ圏の組織的無責任体制をもたらした。もしどこかの国の債務についてすべての国に責任があるとしたら、それは誰も責任を取らないのと同じである。

ジョージ・ソロスのプランB

 ギリシャのデフォルト(債務不履行)か、ギリシャがユーロ圏から離れる。これはリスクが高すぎるかもしれない。こうしたことが言われたとたんに、アテネ、リスボンやがてマドリッドやローマでも、人々は銀行から預金を引き上げようとするだろう。

プランC

 オーストリア、フィンランド、ドイツ、オランダがユーロから抜けて新しい統一通貨をつくる。慎重に計画して実行すれば、これがユーロに残った国も助けることにつながる可能性がある。ユーロが値下がりし、それらの国の競争力が高まるからだ。もちろん新通貨に移行した北の諸国の競争力は落ちるかもしれないが、インフレの懸念から解放され、南の諸国の面倒をみなくてもよくなる。そして現在ユーロに加盟していない国の一部もこの新しい通貨に加盟するかもしれない。

 このプランCを実現するためには、前述した3つの病気にそれぞれ対処する必要がある。政治的にも現実的にもハードルが高い。そしてメルケル首相の勇気が何よりも必要である。

●欧州の動きから目が離せない

 以上がヘンケル教授の主な論点だが、これを見ても主権国家が共通通貨をもつことの難しさがよく分かると思う。1999年1月からスタートした統一通貨ユーロが、十数年という短い歴を終えてしまうのかどうか、欧州の動きから目が離せない。

 一方、わが国の政治家は、日本の債務は日本だけの問題であるかのように考えているが、実際には欧州の台風がもたらす大きなうねりは、市場という海を伝わって必ずやってくる。その時に「私はうとい」などと言う首相がその座にいないことを切に願うばかりである。

【藤田正美,Business Media 誠】


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